向こうから女の子が二人自転車に乗ってやって来た。
小学生高学年らしい。
その内の一人は、ずいぶんと肥えており、自転車が潰れそうになっていた。
しんや「あっ、餅だ!!」
我が子には、肥えた方の女の子がもちに見えたのだろう。
父「どうして、餅なんだ?」
しんや「だって、ほっぺたが、ぷにゅぷにゅして、餅みたいだもん。」
父「女の子は、でぶっているとか言われたら、傷つくぞ。」
しんや「うん、分かった。」
数週間前、家内と我が子で道を歩いていた時のことだ。
反対方向から歩いてきた子供達に、我が子がいきなり話しかけた。
その子供達は、驚いたのか、「気持ち悪い」と言った。
最近の子供は、知らない子に気軽に挨拶されたら嫌悪感を示す場合があるようだ。
我が子は、「気持ち悪い」と言われても、めげている分けではないが、家内の方が腹がたったらしい。
子供の世界は大人の世界を抽象化したように見える。
いじめの問題にしても、大人の社会の歪んだ反映であると思う。
特にマスコミのあり方が、異常に思えることがある。
最近のニュースで、"高校で世界史の授業を大学入試に必要ないからといって省いていた問題"や"小学生が自殺に至った問題"についても、ただ教師を罪人扱いして、指導要領や教育制度そのものについては言及することはほとんどなかった。
責めやすいところを集中的に責めているだけではないか!
確かに、ほんの数名は、変態教師がいるかもしれない。
それは、医師にしても、政治家にしても、企業経営者にしても、聖職者にしても同じだ。現在の教師は、PTAと学習指導要領等教育システムの欠陥によって非常に肩身の狭い思いをしている。
さらに、近視眼的なマスコミ報道により益々、状況は悪くなっているようだ。
我が子の学校の先生の状況を見てみると、我が子(ADHDであり、しゃべりまくったり、好きでないことはなかなかしようとせず、軌道修正が難しい)の気まぐれに振り回されて授業が潰れたりすることもあるようだ。
指導要領によるカリキュラムが教えなければならないノルマとして重くのしかかり、PTAの目も気にしなければならない。
体罰は、許されないという制限もある。
結局、我が子の場合、職員室に移動させて、そこでフリーの先生に勉強を教えてもらい、落ち着いたら、教室に戻すという方法がとられることになったが、忙しい中、ADHDの本や資料も読み、我が子の興味を引くための方法を考えたりしてくれており、全く頭の下がる思いだ。
さらに、多くの先生は、夜遅くまで仕事して「ゆとりのある教育」のスローガンの元で「ゆとりのない教育時間」をやりくりしている。
そんな実態をマスコミはどう観ているのだろう。
民意を煽るような無責任な判断をせず、事実のみ報道するように徹底すべきだ(表現の自由の規制ではない)。
日本のマスコミは、戦後処理としてのGHQ支配の経験から、ろくでもないことを学んだという指摘もある。
自主規制だ。
検閲に引っかかりそうな事実は、予めカットするか言葉を変えて報道する。
その自主規制の度合いが行き過ぎるため、海外のニュース番組と比較してもピントがぼやけていたり、中にはまるでトンチンカンな報道になってしまったケースも見かけることがある。
また、ある新聞社は、戦前から民意を代表するようなポーズをとり、民衆を煽り、戦争へと先導した。
そして、戦後になっても相変わらず民意を代表するようなポーズをとり、進歩的文化人(少しだけ左派)の代表のように振る舞う一方、所属の記者が故意に珊瑚に傷を付けてニュースにでっち上げた事件や事実ではない従軍慰安婦の体験談を連載した事件を起こしている。
何と、ゴシップ新聞と同レベルではないか!!
つまり、日本の進歩的文化人(又はそれを鵜呑みにする人達)は、ゴシップ新聞の報道を正規のニュースと勘違いしているということになってしまう。
子供の世界に戻るが、子供の世界は、意外と残酷かもしれない。
諸星大二郎の「子供の王国」という作品(漫画)には、それがよく描かれている。
そこでは、子供たちは、大人の社会の真似事をしていた。
子供らしい無邪気さと未熟な大人社会の論理を併せ持った処刑システムが機能した時の恐怖が描かれている。
子供は未来だ。
未来を育てるのは教師の仕事でなければならない思う(聖職なのだ!)。
そのためには、教師の権威を復活させることを最優先させるべきではないのか。
教師は、政治・宗教・イデオロギー・マスコミ等から距離を置かなければならないと思う。
そのためには、教師が教育のための研究や情報収集するための時間と費用を優遇しなければならない。
子供の無邪気さと残酷さは表裏一体だ。
クリオネは、天使のように海水の中をふわふわと泳ぎ、餌を捕獲する際は、悪魔のような姿に豹変する。

大人の社会が複雑怪奇で醜いものなら、子供の世界もそれを反映したものになるだろう。
マスコミも民衆も、立場の弱い教師を集中攻撃するのをやめ、もっと根本にあるものを追求するように視点を改めるべきではなかろうか。
クリオネの捕食
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参考文献
諸星大二郎著「子供の王国」
テーマ:ロハス&エコロジーライフ - ジャンル:ライフ
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