がんばれ!!しんちゃん
子育てから、音楽・ビデオ鑑賞などの趣味、学問や能力開発等生活全般に関する話題を断片的に書き綴る。
ロシア的精神の復権
ロシアのスターリン時代の芸術の特徴のひとつに「イソップ語」と呼ばれる二重言語の手法(二枚舌のテーマ)があると言う。

彼らはロシアの精神・魂を作品の中に隠していた。
「霊性(ドゥホーヴィノスチ)」がロシア人の全体なものへの傾斜を支える。
ロシア人は常に終わりを予感し、反面ユートピアへの志向も強いと言う。
ロシア人の信仰生活には、「ケノーシス」の理念がある。
己を無にして奴隷の姿をとったキリストを崇拝する心情。

また、全体と個人の融和又は自他合一のエクスタシーという概念(ソボールノスチ)があり、この全一性が神との融合の幸福追求に繋がっている。
スラヴ主義者ホミャコフ等はソボールノスチを「その成員がみずからの個性を失うことのない、愛と信仰によって結合した自由な共同体」と定義している。
神の中に入り、その中で人間の精神が灼熱した状態(熱狂)あるいは、神の中で分子運動が停止した状態(ユーフォリア)」に至上の喜びを見出す。
カトリックなどでは考えられないことだが、ロシアの信仰生活には人間が神になることを否定しない回路が存在するという。
これが、日本の「惟神の道(かんながら)」と通ずる観念なのか、まったく別のものなのか知りたいところだ。
ロシア語には、日本の言霊思想のようなものがある。
「ソボールノスチ」は、日本語に訳すと、「全一性」「集団性」「共同性」等、ひとつの訳に納まり切らない言葉であるという。
また、「ヴォーシチ」は、ヒトラーのような存在を指す言葉で、スターリンの死後は、全日成以外には使われない忌避すべき言葉であるらしい。
そういえば、ユダヤ教の「ヤハウェイ」又は「エホバ(在りて在るもの)」と呼ばれる神の名は、仮の名であって、本当の神の名は口に出すのも恐れ多いと言われている。
旧約聖書の天地創造で、神が「在れ!」といったら、そこに在ったという。
ここにも言霊思想がみられる。
ロシア語の中の言霊思想(?)は、日本の言霊思想やユダヤ教の中の言霊思想(?)何か関係があるのだろうか?


ロシアは、一部のオルガルヒ(新興財閥)と大多数の貧しい人々に二極化されている。
但し、オルガルヒの蓄積した初期資本が文化に惜しみなく投入されている。
プーチンの戦略は2020年までを区切りとして、ロシアを帝国主義国に再編しようとしているのか。
国家権力で、地政学に基づくイデオロギーとファシズムで国民をまとめるつもりなのか。ファシズムには極端な格差と貧困を是正し、共産主義的な処方箋も拒否するとう面がある。

ロシア的精神がヨーロッパ性とアジア性を合わせ持っていることが日本にとってプラスとなるか?
プーチンの娘(次女カテリーナ)は、日本好きでサンクトペテルブルク大学東洋学部日本語学科に入学している。
情報筋は「側近中の側近の強力な親日派」と注目しているらしい。
プーチン自身も日本通で、プーチンの影響力が強い時が日本外交にとって有利であることは言うまでもない。

ロシアは、着々と国力(発言力や経済力、文化等)を増強させており、昨年7/24、リトビネンコ氏(ロシア元情報将校)の毒殺事件で英国側が求めるルゴボイ・ロシア連邦保安局元幹部の引き渡しについてプーチン大統領は「ロシア憲法が引き渡しを禁じているのなら改正せよと英国はいう。わが国、国民への侮辱だ」「これは前世紀の植民地主義的思考の名残だ。変えるべきはわが憲法でなく、彼らの脳だ」と発言している。

チャーチルがスターリンの残虐性を見抜いたが、果たしてプーチンもスターリンと同様、ロシアと世界を恐怖をもたらす者であるのだろうか?

5/8、ロシアでは新旧大統領が政権運営に当たる異例の「双頭体制」がスタートした。
メドベージェフ新大統領は、プーチン首相(旧大統領)の愛弟子で、1994年プーチン(当時は議長)の顧問に就任して以来の付き合いであり2人の結束は固いだろう。

4/26の福田康夫首相との首脳会談で、北朝鮮による日本人拉致事件について「許せない行為だ」と述べ、かつてない強い口調で北朝鮮を批判し、拉致問題解決に向けての協力を惜しまない考えを示していたことが明らかになった。

現在のロシア的精神は強力に復活しており、日本が尊厳を持ってロシアに迎えられには日本的精神(切り刻まれて、埋められた精神とでも表現すればよいのだろうか?)が洗練された形で復活する必要があるのではないだろうか?

どこの国の国民も自国の文化を深く説明できない人間に対しては、薄っぺらく、信用のできない人物であるとみなすに違いないだろう。
偏った愛国心ではなく、自国の文化を愛し、相手の国の文化を理解しようとすることで信頼が生まれるのだと思う。

旧ソ連の映画「ソラリス」(タルコフスキー)では、東京が未来都市という形で登場していた。
また、韓国の李明博大統領は未来志向の「日韓新時代」目指すことを宣言しており、
中国の胡錦濤国家主席も、来日の際、円借款に謝意を示し「未来志向」も強調した。
日本を自国の「平和な近未来」もしくは、世界平和戦略に利用できると考えている面もあるのではないだろうか?

日本は、ぼけっとしていないで、世界を知的に先導する役割を買って出る(カネをばら撒くことではない!)ことを考えなくてはならないのではないだろうか?



参考文献

「ロシア 闇と魂の国家」亀山郁夫+佐藤優共著(文春新書)



参考WEBサイト

ロシア大統領と首相 / ワードBOX / 西日本新聞
http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/display/5686/

プーチン大統領「北朝鮮許せない」 拉致問題に“激怒” 日露首脳会談 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080429/plc0804290111000-n1.htm
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