日本の税制
(1)国税・地方税
「誰が税金をかけるのか」による分類。
所得税の課税権・徴税権は国が有しているので国税となり、住民税のそれは、地方自治体が有しているので地方税となる。
(2)直接税・間接税
税金を納付する人(納税者)と、税金を実質的に負担する人(担税者)とが、同一かどうかにより、直接税と間接税に区分される。
| 国税 | 直接税 | 所得税、法人税、相続税、贈与税 | |
|---|---|---|---|
| 間接税 | 消費税、印紙税、登録免許税 | ||
| 地方税 | 道府県税 | 直接税 | 道府県民税、事業税、自動車税 |
| 間接税 | 地方消費税、ゴルフ場利用税 | ||
| 市町村税 | 直接税 | 市町村民税、固定資産税、軽自動車税 | |
| 間接税 | 入湯税 |
所得税の概要
個人の1年間(1月1日〜12月31日)の所得に課税される税金。
利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得
退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得
(1)特徴と仕組み
●個人単位課税、実質所得者課税(その所得を実質的に得た各個人が対象)
●暦年単位課税(個人の1年間に得た所得が対象)
●超過累進税率(所得が大きいほど高い税率が用いられる)
原則として、課税標準(課税対象となる額)が大きくなるに従い、高い税率が適用さる(支払い能力に応じた公平な課税)。
*H19年から、6段階の累進構造になっている。
| 課税される所得金額 (千円未満切捨て) | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0 |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円超 | 40% | 2,796,000円 |
●申告納税制度(自ら税額を計算し、税務署に申告・納税する=確定申告)・源泉徴収制度(一定の給与所得者は、給与の受給時に所得税が天引きされる)
*1年(1月1日〜12月31日)の計算金額を翌年の2月16日から3月15日までの間に所轄税務署に確定申告書を提出する。
(2)納税義務者と課税所得の範囲
税金を納める義務のある人を納税義務者と言い、個人の場合、居住者か非居住者かによって、日本の所得税の課税対象とされる範囲が異なっている。
●居住者(日本に住所を有するかまたは1年以上居所を有する個人)
全ての所得に日本の所得税が課税される。
●非居住者(居住者以外)
日本国内に発生原因のある所得についてのみ日本の所得税が課税される。
●非永住者(居住者のうち国内に永住する意思はないものの、引き続き5年以下の期間日本に住所や居所を有する個人)
国内払いのもの、又は国内に送金されたものも課税対象となる。
*所得の発生した場所が国内・外かによって、国内源泉所得または国外源泉所得と言う。
(3)課税方法
原則として全ての所得を合算して課税される(総合課税)。
ただし、特定の所得については、例外として合算されず(分離課税)、その所得単独で税額計算する。
●分離課税(退職所得、山林所得、不動産や株式などの譲渡所得)
*不動産や株式以外の譲渡所得は総合課税となる
●一律分離課税(利子所得)
なお、総合課税・分離課税とは別に、源泉徴収により納税関係が終了する仕組みを源泉分離課税と言う。
所得税計算プロセス
(1)第1段階(各種所得の計算)
・10種類の所得に区分し、それぞれの計算方式で所得金額を計算する。
(2)第2段階(課税標準の計算)
・総合課税か分離課税かにグループ分けをし、各種所得を合計する。
・赤字の所得と黒字の所得がある場合は相殺する(損益通算)。
・マイナスが残る場合は、翌年以降に繰り越しが可能(繰越控除)。
(3)第3段階(課税所得金額の計算)
・課税標準から控除してもらえるものがあれば差し引き(所得控除)、課税対象となる所得金額を決定する。
(4)第4段階(税額の算出と税額控除)
・課税所得×税率=税額を出す。
・税額を低くできるものがあれば差引いく(税額控除)。
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