北海道事業所は、北海道・青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島・茨城・栃木・群馬・新潟・富山・石川・福井・山梨・長野(1道15県)をカバーし、2004年度末までに、PCB廃棄物を処理する。
日本環境安全事業(JESCO)による全国五カ所(北九州事業所、豊田事業所 東京事業所、大阪事業所、北海道事業所)の広域処理事業の一つで、2004年までに、約4000トンを処理すると言う。
PCBは、主に電気機器(高圧トランス、高圧コンデンサ及び安定器)用の絶縁油、業務用・施設用蛍光灯などに用いられた安定器(昭和47年8月以前に製造されたもの)、各種工業における加熱及び冷却用の熱媒体並びに感圧複写紙等に利用されていた。
1968年、カネミ油症事件(PCBが加熱酸化されるなどして異性体になったダイオキシン類のPCDF=ポリ塩化ジベンゾフランとの複合汚染であることが判明している)の他にも、学校の蛍光灯安定器の破損により、PCBを含む絶縁油が飛散する等の事が度々起きていた。
PCB特措法では国が処理基本計画を定め、それに即したPCB処理計画を都道府県および政令市等が定め、また事業者は2016年7月14日までに処分する責務が定められている。
PCBを化学的に分解する方法には、次のようなものがある。
1.脱塩素化分解法(アルカリ触媒分解法,化学抽出分解法,有機アルカリ金属分解法,触媒水素化脱塩素化法,金属ナトリウム分散油脱塩素化法,金属ナトリウム分散体法,金属ナトリウム脱塩素化法):PCBの分子を構成している塩素とアルカリ剤等を反応させてPCBの塩素を水素等に置き換える方法。
2.水熱酸化分解法(超臨界水酸化法,水熱分解法):超臨界水や超臨界状態に近い水によってPCBを塩、水、二酸化炭素に分解してしまう方法。
水の臨界温度は374℃、臨界圧力は220気圧で、この超臨界状態では、水は液体と気体の区別がつかないような状態(超臨界水)となる。
臨界点の少し手前では水のイオン積が増大し、加水分解反応が促進される。これによりPCBなどを、有毒物質を出すことなく処分できるようになる。
3.還元熱化学分解法(溶融触媒抽出法,気相水素還元法):還元雰囲気条件の熱化学反応によってPCBを塩、燃料ガスに分解してしまう方法。
4.光分解法(UV−触媒分解法):紫外線でPCBを構成している塩素を取り外してPCBを分解してしまう方法。
5.プラズマ分解法(PLASCON):アルゴンガス等のプラズマ(気体分子が高度に電離した状態)によってPCBを二酸化炭素、塩化水素等に分解してしまう方法。
その他、機械化学分解や溶融分解等がある。
事業者はPCBを2016年7月14日まで(北海道PCB処理施設は2014年までに処分する計画)に処分しなければならないのだが、それに携わる事業従事者は、PCB処理が完了したら、御用済みとなる。
ある発電所構内の請負業者に10年は続くという美味しい仕事が舞い込んだ。
受け入れ予定のトランスの数を計算すると、少なくとも15年否、PCB含有以外のトランスも全て受け入れるはずだから、トランスがなくならない限り、業務の規模は小さくなっても続くだろうということだった。
ところが、2014年でPCBの処理は終了予定だ。
遅れても2016年で仕事が無くなる。
参考WEBサイト
社会 北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/94083.html
カネミ油症の新認定患者、賠償求め初の集団提訴 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080523-OYT1T00351.htm
日本環境安全事業(株)(JESCO)
http://www.jesconet.co.jp/
室蘭民報ニュース
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2008/05/21/20080521e_01.html
超臨界水とはなんぞや?
http://www.tokai.t.u-tokyo.ac.jp/public/lab/beam/scw2/first.html
PCBの処理について
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/sanpai/pcb-hp/syori/syori.htm
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