がんばれ!!しんちゃん
子育てから、音楽・ビデオ鑑賞などの趣味、学問や能力開発等生活全般に関する話題を断片的に書き綴る。
地下経済
2006年から国際収支統計の中に日本で働いている外国人の母国への送金額を「経常移転収支」とて計上するようになった。
2006年1〜3月の送金額が最も多い国はブラジルとなっており、実感にそぐわない。
法務局の外国人登録統計では、2005年に日本に滞在中の外国人の半数以上が中国人と韓国人で占められている。
外為法に基づいて国内の金融を経由して送金されているカネだけが統計の対象となっているため、地下銀行などを経由している場合、統計数字となって現れない。
ブラジルは、地下銀行が摘発されていないが、中国(21件)や韓国(12件)は地下銀行が摘発されていると言う。

裏の経済は「地下経済」(カネを使った取引がある)と「自助経済」(カネを使った取引がない)で構成され、「地下経済」は、脱税と犯罪から成り立つ。
「地下経済」は、個人商店の所得の過少申告や遊んだ金を交際費として経費で落したりすることから、賄賂、売春、援助交際、麻薬取引、盗難品の売買等も含む。
「自助経済」は、無償労働とも呼ばれ、日曜大工やボランティア、主婦の家事などを指す。
GDPには、暴力団関係や売春、援助交際、外国人窃盗団の収入等の項目はない。
地下経済が膨らんでいる場合の悪影響として考えられるのは、実際の経済が過少評価され、政府の経済政策が見当外れになること、また、税収の減少、財政赤字の増大につながり、社会保障政策(失業手当など)にも狂いが生じる。
地下経済があまり安易に儲けられるため、地上経済との経済的・社会的不平等が広がる。さらに、生産性が低い生産活動が増え、設備投資が手控えられる。
また、巨額の資金が多国間を移動するため、為替レートが変動するリスクが高まる。

逆に利点として考えられるのは、まず、地下経済が地上経済にフィードバックすることで地上経済が活性化させたり、リストラなどで失業した者へ職を提供したりすること。
地上経済の非効率経済システム改変のきっかけとなる場合もある。
また、発展途上国の場合、IMFやILOから優遇措置を受けることもある。

日本の地下経済の規模はバブル期に急速に肥大化(名目GDP比で7.6%)し、バブル崩壊以降、縮小傾向(なった。
名目GDP比で4.4%)となっており、これは社会保障関係費を軽く上回っている。
内訳は大半(70.6%)が脱税、犯罪活動が拡大傾向にあり、あまり良い傾向とは言えないようだ。
他の先進諸国と比べても日本の地下経済は小さく、これは規制が厳しく、租税負担率や失業率が相対的に低いからであると言う。

ただ、今後、中国(大陸)の情勢不安やバブル崩壊後、避難民の違法入国者が増大する可能性もあり、そうなると日本の地下経済も一気に増大するかもしれない。

また、地上経済の貯蓄率より地下経済の貯蓄率の方が高いことが予想されるが、それがどれ程の額かは分からない。

どうやら、経済統計を考える場合、地下経済を無視すると、実際の経済を見失うことになるようだ。


参考文献

「統計数字を疑う」門倉貴史著(光文社新書)
経済指数

■景気動向指数(DI)

景気を映し出す経済統計の中から選び出した景気指標の変化が3ヶ月前に比べてプラスだった指標数の割合をみるもので、景気の現状把握や将来予測及び景気転換点(景気の山・谷)の判定に資する総合的な景気指標。

先行・一致・遅行の3つの系列に別けられる。
先行系列には、東証株価指数、消費者態度指数、新規求人倍率等、一致系列には鉱工業生産指数、大口電力使用量等、遅行系列には家計消費支出、法人事業税調定額、消費者物価指数等がある。


■景気総合指数(CI)

景気がどの程度よいか示す。
製造業の生産とほぼ同一の動きをする。



■消費者物価指数(CPI)

消費者が購入するモノ・サービスの価格を総合化し、それを指数化したもの。

■企業物価指数(CGPI)

生産・卸売段階において企業間で取引されるモノの価格を総合化し、それを指数のかたちで表現したもの。

・国内企業物価指数
・輸出物価指数
・輸入物価指数

■企業向けサービス価格指数(CSPI)

企業間で取引されるサービスの価格動向をとらえた物価指数。


■GDPデフレータ(インプリシット・デフレータ)

名目GDPを実質GDPで割ることによって求められる物価指数。

名目GDPは、その年の経済活動の水準を算出したもの。

Σ {その年の財iの値段×その年に取引された財iの数量}

実質GDPは物価の変動による影響を取り除き、その年に生産された財の本当の価値を算出したもの。

■中国のGDP

中国のGDPが正しければ、2005年の中国の経済成長率は、日本の約4年分の成長を1年で達成したことになる。

計画経済下では、モノの生産は基本的に政府が全て管理しており、簡単にGDPを計算できる。
しかし、サービス業となると話は別だ。
他にも、GDPをごまかす手はいくつかある。

各地方がGDPを水増しして、報告しているためか各地のGDPの合計が国全体の値を大きく上回っていた。
通常、電力消費と経済活動はほぼ比例して変動するが、90年代の中国の実質GDPは電力消費の伸びを上回っていたが、2000年代に入り、逆に下回っている。

中国の実質GDPの成長率は景気の実態からかなり懸離れているのだろう。
中国の国家統計局は精度向上に努めており、次第に信用度は増しているが、最近、中国からの輸出品(医薬品や食品)の信頼性が、日本に限らず世界各地から急激に失われたこともあり、経済・産業の統制・再建と不正(公害等も含む)・崩壊がもぐらたたきゲームの様相を帯びている。





参考文献

「統計数字を疑う」門倉貴史著(光文社新書)


参考WEBサイト

景気動向指数(用語集)
http://www.pref.mie.jp/DATABOX/keizai/di/yougo.htm

名目GDP - 野村證券
http://www.nomura.co.jp/terms/japan/me/ngdp.html